Universal Audio Apollo シリーズの設定に使用する UAD Console ですが、モデルによって使えたり使えなかったり、設定で項目が変化する箇所があるので、忘れたり設定が壊れた時のために個人的によく使う個所の仕組みや使い方をメモしておきます。
CUE
Cues – Universal Audio Support Home

使用可能な CUE バスはモデルによって異なる。
- Apollo Solo: HP (ヘッドホン) のみ
- Apollo Twin: HP と LINE 3/4
- Apollo x4, ラックモデル: CUE (初期状態で 2 まで、SETTINGS 画面で増やせる (x6 は 4 まで、他のモデルは不明))

(ミラー) 出力先の設定可否が異なる。
- HP: ヘッドホン出力に固定
- LINE 3/4: LINE 3/4 に固定
- CUE: チャンネルの出力に設定されていないものが自由に設定可能、ヘッドホン 1, 2 の出力割り当てが設定可能

- CUE は各チャンネルから AUX 1, 2 と共にセンド先として直接設定できる
- センド先の AUX 1, 2 からも CUE に出力する設定ができる
- 個人的にチャンネルにインサートしたプラグインに加えて AUX バスのプラグインを同時に使用することをよくやるので、CUE への直接出力はプラグインを使用しないチャンネルのみ設定する
- チャンネルの出力と独立したミュートの設定がセンド先ごとに可能
Output Flex Routing
Output Flex Routing – Universal Audio Support Home
この機能が利用可能なのは x6, x8(p), x16(D) などラックモデルのみ。

- 初期状態は MONITOR (MIX バス)
- 各チャンネルの出力先と CUE バスの出力先は同じものを選択することはできない
- (当たり前かもしれないが) チャンネルのフェーダーとミュートはここで設定した出力先に作用する
- 個人的に AUX 出力のみ独立して使用したいので、出力を MONITOR のままミュート + AUX バスにセンド + PRE モードにするということをよくやる
- エフェクトの音をミックスする場合はこのようなことをしてはいけない
Aux Returns
Aux Returns – Universal Audio Support Home
- モニター出力と比べて 72 サンプル分のレイテンシーが追加される
- 各チャンネルにインサートすると位相補正で警告が出るようなレイテンシーが長大なプラグインでも、AUX にインサートした場合は警告が出ない (そもそも位相補正の対象外と思われる)
- PRE モードをオンにすると、チャンネルのフェーダーとミュートが AUX バスに作用しなくなる
- エフェクトの音をミックスする場合は POST モードで使用する
思うこと
ADAT の出力が搭載されていない、外部への出力が MONITOR と LINE3/4 しか利用できないことが不便であるということを理由に Twin から x6 への買い替えに至りましたが、デスクトップモデルの形状で設置場所に問題がなく、DSP も QUAD コアで足りるのであれば x4 も ADAT の出力が搭載され、CUE の機能も使えるため良い選択肢になりそうでした。
ラックモデルは DSP が HEXA コアのため x6 への更新で 2 コア増えたので、アンプシミュレーターのプラグインを動かしたままでも余裕ができて面倒な操作が減らせたところが大きいので、x6 に更新したこと自体は非常に満足しています。
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