最近発売されたばかりのカセットプレイヤー (AUREX AX-W10C) を購入しました。
水星の魔女のサウンドトラックのおまけが聴きたかったのが購入の理由です。
蓋が透明でないもの (AX-W10 の方が小傷が目立たないかも?) もあります。
レビューをいくつか見つけて悪い内容はなかったので少し期待していたのですが、いざカセットテープを再生してみるとかなりの違和感がありました。
多少の回転ムラは仕方ないにしても、かなり再生速度が速くてピッチが上がっている印象がありました。試しに 3000Hz の正弦波を AX-W10C で録音し、他のまともそうなデッキで再生、測定してみたところかなりのズレがあることが分かりました。
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録音性能はあまり使えるレベルではないのでかなり波形は乱れています。平均して約 150Hz の差が出ているようで、聴いていると違和感が強く、外出時の再生専用としてもこのまま使える雰囲気ではありません。
出荷後にここまでズレるというのも考えにくいので、もしかするとハズレを引いてしまった可能性があります。
あまり高価なものでもないし、修理に出すというのも面倒だし、おそらく簡単に調整できるだろうと思い、完全自己責任ですが分解して調整することにしました。
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分解する際は裏のゴム脚で隠れている3つと電池の蓋部分に隠れている1つのネジを外す必要があります。
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電池の蓋を外さないとネジを外すことができないので、蓋の両端にある脚の片方を何かで内側に押さえつつ、少し斜めに傾ける感じで外しました。
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ネジを外した後はこのように筐体を開けることができます。上下の縁が多少爪で引っかかっているので少しずつ力をかけて開く必要があるようです。
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再生速度を調整するには VR1 と記載されている箇所の半固定抵抗を回します。
赤い樹脂で固定してあるので、回す前にドライヤーなどで温めてこれを柔らかくする必要があります。
再生速度を遅くしたい場合は時計回り、早くしたい場合は反時計回りに回すことで調整ができます。
回転ムラがかなりあるので真剣に測定して合わせようとしてもあまり追い込めないと思い、調整は同じ音源を PC で同時に再生しながら適当に合わせました。入手した個体は時計回りに90°くらい回す必要がありました。
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調整が追わって一通り中の様子を眺めてから筐体を閉じようと思ったのですが、モーターの周りに錆びのようなものが・・・これは見なかったことにしましょう。
ひとまず再生速度は違和感がない状態に調整できたので、独特の回転ムラを味わいつつ、これで色んな曲を聴いてみたいと思います。お手頃な価格ですし、Bluetooth 接続のイヤホンが使えるので大変便利ですね。調整の際も邪魔なケーブルがないのでとても楽でした。
コメント
オーレックスと言えば嘗ては高級オーディオのブランド。それがこんな状態で市販は商業道徳的に許されるものではない。筆者はかなり押さえて書いているが今や嘗ての東芝ではないとはいえ中国の製造元に厳しく指導しなければならない。せっかくアナログ、カセットテープでリリースのグループもの昨今、責任を感じてもらいたい。