FIIO CP13 の購入と調整

AUREX AX-W10C と同様に外出中に使えるポータブルカセットプレーヤーの FIIO CP13 を購入しました。AX-W10C を購入してから、カセットデッキを数台入手して修理するなどして使ってきましたが、そのような据え置き型のカセットデッキと AX-W10C を比較するとテープの走行速度が不安定で、テープによっては聞き続けることが困難なほどピッチが安定しなくなるということもありました。このような点が気にならなくなるような高性能なポータブルプレーヤーを入手することは近年かなり困難でしたが、カセットテープの販売本数が増えていることもあり新しい製品が発売されるという情報を得て以前から気になっていました。

測定と調整結果

AX-W10C は購入後すぐに再生速度の問題があり分解して調整しましたが、CP13 は出荷時の調整状態が良いため購入後の調整はほぼ不要のようです。入手した個体の再生速度のずれは 1% 弱速いくらいで、テストテープで測定しなければ気が付かない程度でした。

調整前
調整後
調整後 (Wow & Flutter)

蓋の外し方

再生速度やヘッドのアジマス調整のためには蓋を外す必要があるので、自己流のなんとなく見つけた方法を書いておきます。ヘッドのクリーニングや消磁をする際にも蓋を外したほうが作業しやすいのですが、あまり何度も外していると樹脂部分 (特にねじりコイルバネを固定する箇所) の摩耗や破損が心配です。

カセットテープを出し入れする際に開く量は少ないので、このままでは調整ができません。

蓋を全開状態より少し閉じ気味にして下のほうから力をかけていくとこのようにツメ部分がずれてきますので、左右同じように少しずつ力を入れていきます。

完全にツメが外れるとこのような状態になるので、そのまま無理な力をかけなくてよい角度を維持しながら開いていくと、ねじりコイルバネの固定部分が外れて蓋を分離することができます。

音質と出力

音質は各所で絶賛されている通り、全体的に素直な音が出ているようで非常に良い印象でした。おそらく低価格の据え置きの再生装置より安定した音で聞けるのではないかと思います。数値通り AX-W10C よりも走行速度が安定していて、筐体の強度が高いのが要因なのか振動にも強い印象です。

CP13 に無線の機能は搭載されていないので有線のイヤホンやヘッドホンが必要です。普段から有線のイヤホンを使っていたのでこの点は問題ありませんでした。
しかし、出力にかなり余裕があるため高感度なイヤホンを使って小さめの音量で鳴らしたい場合にほとんどボリュームを回せない状態に陥りました。いつも使っている Apple EarPods を刺したときに、左右の音量差がなくなくなるところまで (というか左右両方から音が出始めるところまで) 回すと既に十分な音量になっていて、上げ下げの調整の余地がなく困った状態でした。

これについては EarPods もくたびれてきたところだったので、新しくイヤホン (NICEHCK YDX) とアッテネーター (ifi audio iEMatch+) を購入して使ってみたところ、ある程度ボリュームを調整できる余裕ができて解決しました。

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