それは突然やってくる
前触れなしにやってくる
夜の帳の中からも
清々しい朝霞の彼方からも
僕を強く抱きしめて
いつの間にかに消えてゆく
それは別れを言うことも
僕がそれを追うことも
僕はずっと待っている
怯えながら待っている
僕が何処にいようとも
それは構わずやってくる
ただ僕のことだけを
求めてそれはやってくる
五月蝿い蚊のなく夜の
すべてが真白の夢の中
僕は忘れる事はなく
僕を裏切る事もなく
あいたくなくてもまたあえる
さびしくなくてもそばにいる
忘れる事は叶わず
夢ですら遠ざけてはくれはしない
いつか忘れるその時を
夢がみられるその時を
目覚めの早い鳥たちと
今日も僕は待っている
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